blank13|皆の感想・口コミ・評価

ジャンル コメディー
監督 齊藤工
脚本 西条みつとし
公開日 2018年2月3日
  • 高橋一生
  • 松岡茉優
  • 斎藤工
  • 神野三鈴
  • リリー・フランキー

不誠実な映画(C評価)

有名俳優やミュージシャン、お笑い芸人が上記の次々と話し出す参列者役で出てくるんですが、「実はこんな人もこの映画に出てました!」以外の何の感想もなく、話す内容もひたすら寒いだけ。

例えば「13人の刺客」みたいに稲垣吾郎さんに残虐な将軍を演じさせるみたいな、俳優イメージとは異なる新たな面を引き出して尚且つそれが大ハマり!というのが映画の醍醐味だと思うんですが、blank13では出演者はその人のイメージそのまま。野性爆弾くっきー然り、まんまそのままで登場する。

つまり、有名な人とその雰囲気に頼りきったキャスティングで、演出もしっかりと行っていないんだなと制作側の低い意識が露呈されてしまっている。

なんかこんなの見たことあるなーと思ったら、年末のガキ使の笑ってはいけないシリーズだ。超有名人が次々と仕掛け人として出てくるだけで笑わせようとする仕組みだ。

まだガキ使の方が有名人に本来なら断わられそうなはっちゃけたことをさせてるだけマシかもしれない。
豪華なキャストを無駄遣いというレビューも何件かあったけど、その通りだよ。

加えて、佐藤二朗さんが各参列者を仕切る役なんだけど、仕切り方や相槌の入れ方がいかにもテレビ的で、これまた寒い。こんな事やってくれる人飲み会や合コンじゃないんだから実際いないよ。せっかくいい役者なのにこんな役やらせたら佐藤さん可愛そうだよ…

で、斎藤工さんと高橋一生さん演じる兄弟が、リリーフランキー演じる父親のことを「最低だった」「大嫌いだった」と葬儀で言っているけど、そんなに悪い父親か?

別に暴力も一切しないし、ちゃんと家族揃って食事してるシーンもあるし、酒に溺れてる訳でもないし、他に女作ってもないし、借金とだまっていなくなってしまった以外は特にこれといって最低描写はないから、対して落差を感じない。何よりリリーさんの柔和な表情と演技から、普通に優しく人の良いおじさんとしか感じられないので、「実は陰でこんないい事してました」と言われても、まあそりゃそうだろと思えてしまう。本当に後半パートで感動させたいなら、もっと悪→善へ転じるギャップが必要なのでは。

あと、何度も挿入される親子の野球シーンの回想が、本当にクドく、ダサい。こんな編集するなんて監督が自分でセンスが無いって言ってるようなものだ。

ちなみに、火葬がどうこう序盤で言ってるんだったら、ちゃんと焼かれた後の父親の骨も見せるべきだろ!「1987、ある戦いの真実」ではちゃんと見せてたぞ。そういうところがとても不誠実なんだよなあ。

最後に、公式サイトの著名人コメントや、仕込みがいるんじゃないかと勘ぐりたくなるほど内容と評価が伴っていない各映画サイトのレビューとか、非常に気持ち悪く、猜疑心が湧いてしまう。インディー映画&ミニシアター系&分かる人が分かる映画風を装っているだけにタチが悪い。作り手の姿勢は品川祐や小栗旬のような芸能人作品と全く同じ、不誠実さしか感じられない。まだそれらの作品の方がバンバン宣伝費使って「芸能人が撮った商業映画です!」と正直に打ち出してるだけマシかもしれない。

批判的意見を糧にして、ありきたりで無難なものを撮るんじゃなくて挑戦的な作品や社会を痛烈に批判するような映画を撮ってほしいものです。

斎藤工さんと高橋一生さんの対談記事が以下

高橋一生×齊藤 工「圧倒的に映画的なものを感じた」熱い化学反応

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斎藤工さんは僕の好きな雑誌「映画秘宝」の毎年恒例その年のベスト10映画を著名人が挙げる号で、相当マイナーな映画をランクインさせているなど、かなり映画通でかつ俳優業でお忙しいにも関わらず本数も観られているようで、尊敬してました。

なので、今回斎藤さんが自ら監督されるとの事で、それ程のシネフィルが満を持して撮る作品は一体どんなものになるのか、何か観たことのない新しいものが観られるのか、かなりの期待を寄せていました。とりあえず、荒削りだとしても一点でも光る部分とか、斎藤工にしか出来ない作品になってれば収穫だなとは思っていました。

そして観覧したところ……

いくらなんでもひどすぎる。
ただただ普通に考えてひどすぎる。
所詮こんなものしか撮れないのかと、大変がっかりした。

まず、序盤はよくある父親蒸発もの。テンプレのような展開とセリフがずっと続き、この時点で辟易してしまうが、何かの前フリの可能性もあるので(2018年でいうとカメラを止めるな!のように)とりあえず待つ。

そして後半パート。リリーフランキーの葬儀に参列した人たちが、故人の思い出話を唐突に話し出す場面。ここで爆笑したとか、泣いたとかという感想が多いが、マジか!どんだけ貧弱な感性してるんだ…?

まず、「亡くなった人が実はこんな良い事してました」を色んな人が全て言葉で説明するんだったら、何でもありでしょ!全部後出しジャンケンじゃないか。しかも映画なんだから、セリフで説明するんじゃなくて映像論法で客に分からせないといけないんじゃないか?

派手なアクションシーンがあるわけではなく、ギョッとする猟奇的な演出もないのだけど最後まで見てしまう作品。一言でいうと面白いとなるけど、テレビのバラエティーのような分かりやすいお笑いはない。ただ徐々に、はまっていって結局はラストまで見る。そんな映画(A評価)

ギャンブル好きが高じて多額の借金を作った父親が、失踪し13年間という年月を経て残された家族でそれなりに平穏に過ごしていた。それなのに突然病気で入院して余命が3か月であるという知らせが入る。母親と兄は病院に行くことを拒否したので、松田コウジは一人で父親のもとを訪ねた。ギャンブルで家庭崩壊を導いた父親であるが、コウジには庭先でキャッチボールをしてくれた思い出が残っている。

そんなわずかに残っていた優しい思い出を、胸に病院を訪れるが病身の父親は金の工面をする姿に失望し互いに理解しないままで父親が亡くなってしまう。しかし死後に行われた葬儀の席で、父親の知り合いが教えてくれるエピソードの数々によってそれまでの印象が変わっていく。葬儀に集まってくれた友人や知人の話では、父親は良いやつだったというのだ。

ギャンブル好きで家族を落胆させるばかりだった父親の違う顔が、葬儀の席であらわになっていくのが面白い。派手なアクションシーンとかないのだけども、家族のこととか考えさせられる映画だわ。

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この作品は、俳優として既に確たる地位を持っている斎藤工の初の長編作品になる。これまでに手がけた作品は、ミュージックビデオや短編映画そして今回の作品を入れて7つほど。どれも独特な間のとり方にセンスを感じますが、2014年に発表した短編映画の半分ノ世界も独特な感性が光っている作品である。

少し長いが、感動できる作品(A評価)

この作品は人を選ぶと思いますが、私の場合はとてもハートに響く良い作品だと思いました。映画を見終わった後泣いてしまったのは久しぶりです。作中では笑うところも多くあり、まさに笑いあり、涙ありといった感じです。

俳優である斎藤工が初めて長編作品の監督をしていることが話題として先行していますが、決して話題性だけの作品ではありませんし、映画というひとつの作品として、きっちり完成品の域に達しています。いくつか賞を受賞しているとのことですが、それにも納得です。

この作品の面白かったところは、中盤でタイトルが初めて入る所。これはなかなか珍しいと思います。そしてそれがタイトルに重みを増す効果を演出しています。見た人の心にタイトルを刻みつける効果は絶大でした。このあたりの作りはお見事、の一言でした。

演技で光ったのは高橋一生さんでした。表情の作りが一流でした。上映時間が少し長く、単調に感じる時間帯もありましたが、全体的に質の高い作品です。

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黒沢映画の「生きる」に似ていると思いました。

名作と呼ばれるこの作品に解説は不要だと思いますが、似たような工夫を凝らしているシーンがありました。演出面での魅せ方がうまいため、「生きる」を見た人に、対比する意味でも見てもらいたい作品です。

人には表と裏の顔があり、家族の事で問題を抱えている人に観てもらいたい映画(B評価)

借金まみれでどうしようもない父が突然いなくなり、苦労されられた家族がその父が亡くなり寂しい葬式の中で、不在の間の父親の行動を知らされる。葬式に集まった個性派の人達から思い出をたくさん聞かされ、家族にとっては最悪の父が他人にとっては違う存在だった事実を知ります。

父親に対して悪い思いしかなかったが、他の人からの話を聞いて父親の印象が変わり最後には父親を許せるようになるまでの心情が????丁寧に描かれていると思いました。葬式という最後の場で子供達が自分の知らない父親を知り救われたのが良かったです。斎藤工、高橋一生、リリー・フランキーそれぞれが主役だと感じました。特に振り切った演技をした川瀬陽太のオカマは必見だと思いました。

父親を許すことなど出来るはずがない子供達の気持ちが、知らない人からの話を聞く事によって驚き信じられない思いがして、でも少しずつ気持ちが変化していくのが上手く表現されていて監督の手腕に驚かされました。

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「嘘を愛する女」

善良と醜悪に完全にわけられる人間なんていない。どの人にも必ず明暗があり、多面性があるものだ、という事を観る人の心に切々と訴えかけてくる作品です。

高橋一生と長澤まさみの魅力が全面的に出ていて二人のファンにはたまらない映画だと思います。

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